■ 口臭の原因と消臭・予防・解決法 ■ |
■■ 口臭の原因 ■■![]() 1 生理的口臭 2 病気が原因の口臭 3 食べ物による口臭 ■1 生理的口臭 口は物を食べるところですので、食後には食べカスが、歯垢として残ってしまいます。 この食べカスは、口の中の細菌によって腐敗発酵をおこし、口臭をつくりだしています。 生理的口臭は、極度の緊張時に口の中が乾いたり、朝起きた時と食後の3時間経過ごろに発生します。 これらによる口臭は、自然に発生し、ほとんどが自然に消える為、あまり気にする必要はありません。 ただし、口の中を不潔にしていれば、口臭は強くなります。 ■2 病気が原因の口臭 このタイプの口臭の場合は、しっかりした治療をしなければ、強い口臭につながります。 病気の種類によって、次のような口臭があります。 ◆口の中の病気◆ @ 虫歯や歯垢など 歯垢は、80%が細菌です。これらが溜まると、健康な歯から虫歯になり、この虫歯が悪臭となり口臭を放つようになります。 特に神経が腐った歯の口臭は、ひどい悪臭を放ちます。 A 歯槽膿漏(しそうのうろう)・歯肉炎(歯周病) 歯肉が炎症をおこし崩れていきます。 ひどくなると歯も抜け落ちるようになり、非常に臭い悪臭である口臭を放ちます。 B 義歯垢など 入れ歯や差し歯には歯垢がつきやすく、口臭につながります。 C 舌苔(ぜったい) 胃炎や熱時に舌の上で菌が繁殖し、悪臭を伴う口臭に繋がります。舌の色で健康状態も分かります。 慢性胃炎の場合は厚い灰白色の舌苔になり、熱性疾患のときは厚い褐色の舌苔になるといわれています。 ◆その他の病気◆ D 代謝系の病気 糖尿病の場合は甘酸っぱいニオイが、肝臓病の場合はねずみ臭いニオイがするといわれています。 E 消化器系の病気 胃腸がもたれていたり、調子が悪いとゲップのような臭いが体内から上がってきて、口臭がします。 気管支炎など肺の病気でも口臭が出ることがあります。 F その他の疾患 膠原病やシェーグレン症候群などの、だ液が出にくくなる病気により、口中の細菌が増えることで、口臭が発生する場合や、鼻・咽頭などの病気からも口臭が発生する場合があります。 ■3 食べ物による口臭 臭いが強い、食材、調味料などを摂取した時に、口臭がします。 代表的なものは、にんにく、ニラ、ネギ、らっきょうや納豆で、嗜好品であるアルコールやたばこも口臭の原因となります。 アルコールは、口に残った臭いによる口臭だけではなく、一旦胃で吸収され肝臓で分解されて生じたアセトアルデヒドが、肺から呼吸とともに一緒に吐き出されて口臭となります。 このように、これらは、成分が胃で消化され、血液を介して体内に循環するために、口の中だけをきれにしていても口臭は解消しないことがあるので十分な注意が必要です。 ただし、これらによる口臭は、一時的なものですので、一定の時間が経過すればこの口臭も解消されます。 とはいっても、アルコールなどは、口からの口臭だけでなく、体中から体臭となって発散します。口をふさごうが何しようが、全く効果はありません。 深酒をした次の日など、本人は二日酔いもなくさっそうとしていても、生臭い臭気を振りまいている人がたまにおります。 これが女性であればシャレになりません。百年の恋も冷めてしまいますので、特に注意しましょう。 ■■ あなたの口臭はどの程度ですか ■■口は,鼻とつながっているためか、口臭の自覚がない人がいます。 あなたは、大丈夫でしょうか。 次のような方法で口臭を確認してみてください。 ◆目で口臭確認◆ 舌に舌苔が付着していないか見ます。もし、付着していたら口臭が発生している可能性があります。 ◆鼻で口臭確認◆ 口から鼻にかけてを両手で覆い、包み込むようにして、そこに息を吐き、すかさず鼻から吸って口臭の程度を確認します。 いつでもどこでも手軽にできます。 手の隙間から空気が漏れてうまくいかない場合は、コップなどを利用してください。 ただし、プラスチックのコップの場合は、プラスチックの臭いが邪魔して正確な口臭がわからないことが多いので、素材の臭いのないもので実行してください。 同様の方法として、ビニール袋を使用して口臭を確認する方法もありますが、プラスチック同様、ビニール自体の臭いが、キチンとした口臭の判定を妨げる場合があります。 コップなどは、手軽さに欠けますので、ぜひ両手で覆って口臭を確認できるようになってください。便利ですよ。 ■■ 口臭の消臭・予防・解決法 ■■![]() 1 起床時,食事と食事の間,就寝時に、水をコップ一杯飲んで口臭予防 2 朝と寝る前は歯を磨いて口臭予防 3 食間にガムを噛んで口臭予防 4 歯垢,歯石を除去して口臭予防 5 食事は和食中心で口臭予防 ■1 起床時,食事と食事の間,就寝時に、水をコップ一杯飲んで口臭予防 唾液がネバネバの状態になると口臭の原因となります。 ノドが渇いた時や、食事の時だけでなく、常に適度に水分を補給し、口の中の渇きを事前に予防し、サラサラの唾液を維持しておく必要があります。 緑茶も効果的です。緑茶に含まれるカテキンには殺菌,消臭効果があり、口臭を予防します。 水分でも、ジュースやコーヒーだと、口の中が酸性になるため逆効果です。 ■2 朝と寝る前は歯を磨いて口臭予防く 寝ている間に唾液の分泌が減少するため、口の中に細菌が増加し、口臭の原因になります。 このため、起床時には細菌を洗い流し、就寝時には細菌をできるだけ減らしておく必要があります。 食後に歯磨きをする方がいますが、食事によって唾液が出ているので、口臭が発生する環境にはありません。 通常の歯磨き剤には界面活性剤が含まれていますので、かえって口内が渇きやすくなり口臭を発生させ易くなることがあります。 日中は、食後には舌に食事が残らないようにするほかは、水や緑茶を含むことにより、口の中が渇かないようにしておくことの方が効果的です。 ■3 食間にガムを噛んで口臭予防 ガムを噛むことにより唾液に分泌が促され、口臭を予防することができます。 また、食事のとき、左右のうち片方の側の歯で噛む癖のある人は、その反対の側の歯でガムを噛むことにより、アゴのバランスをとることができます。 ■4 歯垢,歯石を除去して口臭予防 歯みがきの後、歯垢が残っているかどうかをチェックする方法があります。 薬局などで販売している歯垢染色液を口に含み、吐き出して歯の周りをチェックしてください。 歯垢が残っていると赤く染まっていて、この歯垢が口臭の原因となります。歯垢染色液は、薬局などで販売しております。 毎日、歯みがきをしていても、完全に歯石を取り除くことは、できません。歯垢は、1〜3ヶ月位で歯石になります。 歯石を完全に取るには、やはり定期的に歯医者に行くことが必要です。 ■5 食事は和食中心で口臭予防 規則正しく、栄養バランスのとれた食事を摂ることは、何をするうえでも基本になります。 身体が健康であれば、病気が原因の口臭も発生しませんし、生理的な口臭の予防もしやすくなります。 健康維持には和食が最適です。 雑穀を混ぜたご飯を中心に、野菜、魚介類や肉、お味噌汁などバランスよく、よく噛んで食べることが肝心です。 特に口臭予防を考えて意識して摂りたい食品としては、海藻類や緑黄色野菜などの食品です。 歯応えのあるものや繊維質の多く含んだ野菜をしっかりと噛んで食べる事で、唾液が分泌します。 また、これらの食事は、腸内の環境を整えてくれます。 腸は植物でいえば根に当たる部分ですので、健康維持に非常に重要な役割を持っています。 腸内には細菌がたくさん存在するので、環境が乱れると腐敗し、それが血液の中に取り込まれて、口臭をはじめとした体臭の原因になるばかりでなく、体調不良の元凶となります。 口の中で起き出来事が、腸の中でも起きるのです。 口臭に限らず、あらゆる臭いの原因は、細菌の働きによるものです。細菌とうまく付き合っていくことが必要となっています。 |